私が過去乗ってきたバイクの遍歴を紹介します。
というのも、ここに似たようなコラムを書いていたのですが、先日整理しているとき誤って消してしまったのです。自分の記憶から消えてしまう前に書き残そうと思い、もう一度記憶の断片を探ってみたいと思います。
RG50γ(ガンマ) 1983〜86年
私が生涯初めて乗った原付バイクです。
新発売されたばかりの車種で、大学進学のため東京に出てきた直後に新車で購入。
費用18万は高校時代に貯めた貯金から出しました。
当時の原付はまだヘルメット着用義務はない時代でしたが、安全のため自主的にフルフェイスを被ってました。また、60キロ速度リミッターの装着も義務化される前でしたから、このガンマの最高速度は時速90キロ以上(汗)。7.2馬力の加速は今の原チャリの比ではありませんでした。原付初のセパレートハンドルやアルミフレームを採用し、排気量以外は本格的装備がウリのスポーツバイクとして、その後20年近く売られていく名車です。
大学4年の春に車に乗り換え、そのタイミングで後輩に譲りました。
バンデット250 1990〜92年
社会人になってから自動二輪中型免許を取得(今で言う普通二輪免許です)。
そのタイミングに新車で購入したスズキの250ネイキッドスポーツバイク。
これも新発売された直後で、あまりにも美しいスタイルと動力性能の高さに一目惚れ。
50万をローンにして購入しました。
色は美しいイタリアンレッドをチョイス。
低い排気音で15000回転以上まで跳ね上がる高回転型4気筒エンジンは、45馬力も発生し、まるでレーサーレプリカのよう。コイツ以上にスポーツ的なバイクは、その後も所有していません。富士山や帰省など結構アチコチ走り回りましたが燃費が16km/Lで少し悪いのが欠点でした。
ZZR400 1992〜92年
バンデットを売却し、それを元手に購入した人生初の400ccバイク。走行距離500キロという新車同然の中古車でした。諸費用別で58万のプライスだったと記憶しています。
カワサキのバイクは男らしい荒々しさがあると聞いていましたが、ZZRのマッタリとした出足に拍子抜け。
それもそのハズで、ZZRはスポーツ性よりもグランツーリスモ、つまり長距離クルージングタイプなのです。重装備を前提とした低・中速重視型のエンジンとはいえ、一度アクセルを回せば58馬力を活かしたカワサキらしい加速が官能的でした。
フルカウルに覆われた車体サイズは実に大きく、パーキングエリアなどでは大型二輪と間違われることもしばしば。200kg越えの車重には少し参りました(汗)。会社の仲間たちと東京〜大阪・姫路まで泊まり掛けでツーリングに行った思い出が懐かしいです。燃費は18km/Lくらいでしたでしょうか。
気に入ったバイクでしたが、クルマを買い替える足しにするため僅か半年で売却してしまいました(涙)。今でも未練あるバイクです。できれば、もう一度乗ってみたい…
リード90 1992〜94年
バイクなしの生活も空しいので、日常の足として中古の90ccスクーターに格下げ。
12万くらいだったでしょうか。
スクーターには多くを期待していなかったせいもあり、50ccの30キロ速度制限や二段階右折制限に抵触しない90ccであれば何でもよかったというのが本音。たまたま選んだリード90は、燃費こそ25km/Lと悪かったものの、10馬力の2ストエンジンはホンダらしい軽快な走りで通勤に活躍してくれました。
おかげで、警察に目を付けられるような強引なすり抜けや速度超過が当たり前。このままでは捕まるか死ぬと悟り、新居を建てたことを切っ掛けに会社の同僚に譲りました。
エリミネーター250SE 1994〜98年
現住所である茨城県に転居した際、クルマもワゴンR(軽自動車)に買い替えてしまいました。徐々に溜まる速度に対する不満。
結局、すぐコイツを購入しました(笑)。1万2千キロ走ったバリバリの中古車を15万で購入。
直線短距離のタイムを競う「ドラッグレーサー」の血を受け継ぐエリミネーターは、今度こそカワサキらしい荒々しさのあるバイクでした。2気筒とは思えない軽快なエンジンは加速重視。毎週1回は高速道路で通勤に使っていました。
また、ボロボロの中古車をレストア(元通りに再生する作業)して本調子に戻していく作業の楽しさを知ったのも、このバイクが初めてでした。3万円で下取られていくまでの4年間、基本的なメンテや構造を勉強させてくれたバイクです。
マジェスティ250 1998〜99年
息子が生まれたとき健康保険から振り込まれた出産援助費用。
当時は金にゆとりがあったせいもあり、このお金が買い替え資金に化けてしまいました(汗)。
親になるのなら大人しいスクーターにしとこうということで、人生初の250スクーターは、今なお続くビッグスクーターブームの火付け役となった初代マジェスティに決定。
近所のバイク屋に30万で置いてあった走行2千キロの中古です。クルマで店の前を通りながらチラチラ見ては気になっていて、ソイツを手に入れてしまったわけです。
シート下の収納トランクとリヤBOXには信じられないくらいのユーティリティスペースがあり、買い物で重宝しました。
30km/L以上の高燃費、高速走行での防風効果、静かな排気音、他の追従を許さない意外な信号加速など、嬉しい誤算が目白押し。当分このバイクでいいやとお気に入りでした。
しかし、年貢の納め時がやってきました。出勤時にネズミ捕りに捕まり、38kmオーバーで一発免停。7万円の罰金と免停講習を受けるハメに(涙)。
このまま乗っていては、また捕まってしまう。そう思ったその日のうちに売却してしまいました…
エリミネーター250V 2007〜10年
バイクを離れてから8年。息子は9歳、当時いなかった娘も5歳になりました。
子供たちはパパがライダーだったなんて知りません。
ふとした会話からその話となり、ZZR400に跨っている若い私の写真を見せたところ、子供たちはビックリ。
バイクの後ろに乗りたいと言い出しました。
もうそろそろいいかな…沸々と湧き上がるライダーの血。
始めは125cc辺りを考えていたのですが、カワサキ:エリミネーター250Vのグラマラスな写真を見たら一目惚れしてしまいました。子供たちの意見も「アメリカン型がカッコイイ」とのことで、車種は決定。コイツは昔乗ってたエリミネーター250SEの新型車でした。
たまたま31万円の出物があり、東京の八王子まで行って購入してきました。製造後9年、走行2万キロということで消耗品やサビも多く、一年掛けてヤフオクで部品を探しては地道に交換。結構きれいな単車に戻りました。
規制前の38馬力。アメリカン型では異例の速さです。400ccを含めてもクラス最速と言えるほどでした。流麗なスタイリングにズ太いサウンド。タンデムしやすいシートは子供たちにも大ウケ。
所有して3年。あまり遠出が出来なくてチョイ乗りばかりだったエリミV。ミッションに不調が現れたため、値段が付くうちに手放しました。
ジェベル200 2009〜現在
エリミネーター250Vを所有中、もっとオフロードを走りたい、もっと思い切って整備練習がしたい、という欲求が高まりました。
エリミVを手放してまでは考えられなかったため、オフロードバイクを追加で所有してしまおうという結論に。
維持費削減のため格安の中古を探すことにしました。
数ある車種の中から予算、程度、構造、タマ数を検討し、選び抜いた車種はスズキ:ジェベル200。単純な構造で中古部品もたくさんネットに溢れています。200の車格は125cc並に小振りなため、足着き性も申し分ない。
ネットで11万の中古を発見。埼玉県の川口で購入してきました。走行距離は8千キロ。サビを落とし、自分でメンテ・交換をして、満足に走るバイクへと再生。
20馬力の平凡なエンジンと脚周りは、本格的なオフロード走行より林道メインのツーリングに向くバイク。13Lも入るガソリンタンクを装備しているので350キロ走ってもリザーブになりません。30km/L以上という高燃費も援護してくれています。
高速走行は苦手ですが、街乗り、林道遊びなどチョコチョコと出しては今でも楽しんでいます。
フォルツァ250 2010〜現在
エリミネーター250Vを売却したため、次のターゲットを選ぶことになりました。
ジェベル200との棲み分けを考えると、やはり買い物や高速移動に特化したツアラー系がよい。
タンデムしやすいという条件も外せません。
そこでアメリカンではなく、ビッグスクーターから選ぶことにしました。マジェスティ250以来です。
千葉県の市川の個人売買で15万のホンダ:フォルツァ250の初期型を発見。エリミVの売却費とトントンということで迷わず購入してきました。
初期型フォルツァ250は、ヤマハのマジェスティに対抗するため開発したスポーツスクーターです。
ホンダは昔からフュージョンやフリーウェイという250スクーターを販売していましたが、オジサン仕様という位置付けが定着してしまい、ずっと地味な存在でした。以前乗っていたマジェスティ250が発売されると、若者を中心にビッグスクーターが支持され、爆発的ヒットに。
もちろんホンダは黙っていません。若者をターゲットにした新型スクーターの開発に着手。そして登場したのが、このフォルツァ250です。
22馬力の動力性能に近未来的なデザインを施し、マジェスティより大きなシート下トランクは使い勝手も上々。私のフォルツァは後期型ですが、細々としたマイナーチェンジが施されています。高速走行やタンデムでの安定度も抜群です。
今では三代目まで進化しているフォルツァですが、キャブレターの初期型が好きというファンも多く、デザインを含め、私もたいへん気に入っている1台です。