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 ボックスのタイトル : ひとり言
 題名 : 仔猫の「めめ」

 

ネコのガウが他界して3週間。落着きを取り戻しつつある子供たちですが、息子はまだ傷が癒えていない感じです。ガウの遺骨と遺影を眺め、遺品の首輪をいじりながらコッソリと涙を浮かべているときも。これは完全なペットロスの症状です。いち早くペットロスから脱するには、次のペットを飼うのが一番。

 

でもね、私は飼いたくないんですよ、本当は。家族旅行の制約や病気のケア。そして再びやってくる別れ。あの苦労や悲しみを再び体験したくないというのが本音。小さい娘は大乗り気ですが、問題は息子のほうです。先日も湯船で息子と話し合いましたが、息子も新しいペットの話には躊躇しています。心の整理が付いていないのだからムリありません。

 

ある日のこと、隣町の市役所駐車場で里親会が開催されているという情報が入りました。丁度その日は開催日当日です。家族に話し、飼うというより、どんな会場か見てこようという軽いノリで出発。

 

会場に到着しました。犬やネコが20匹以上います。みんな捨てられた過去を持つ不幸な動物たちばかり。もちろん我が家の目的はネコ。育ち切った大きなネコや子猫が一杯います。どのネコも清潔で愛らしい。

一つのケージの中で一匹の白い子猫が元気に遊んでいます。人懐っこい生後6か月のオス。オスかぁ〜、スプレー行為をしそうで怖いなぁ。

みんなカワイイんだけど、なんか今ひとつ条件が合いません。息子も半身引いた感じで眺めています。もちろん完璧な出会いがなければ契約しないつもりです。

そんなとき、カミさんが一番端っこのケージに気が付きました。ネコがいない? いや、マットの下に潜り込んでいるようで存在に気付かなかったのです。指を入れてマットを捲ってみると、まんまるの目玉が見つめていました。慣れない会場で怖かったのでしょう。

会場の人にケージから取り出してもらうと、あの元気な白いオスと瓜二つの子猫。この二匹はオスとメスの兄妹でした。

 

大きな目が印象的で、全身が真綿のように真白です。頭の天辺にホンのちょっとだけグレーの毛が生えています。メスということで心が動きましたが、全員一致でないと飼う気はありません。そのとき、側にいた息子が口を開きました。

「オレ、絶対この子がいい」

目を爛々と輝かせて、白いメスネコの頭を撫でる息子。それはガウに接していたときと同じ、優しい眼差しでした。もちろん、家族の意向は全員一致。この子との出会いは大切にしなければ。

 

早速、会場で手続きを済ませました。里親は先着順ではなく、あくまでもネコにとって幸せかどうかで飼い主が決まります。不幸な動物を再び不幸にしないように、里親の住宅環境や、家族構成、飼育の経験などを調査した上で判断されるとのこと。

我が家の条件には自信がありましたから、あまり心配はしませんでした。

 

そしてその日の夕方。待ち切れない子供たちが玄関先で待ち構えるなか、会場の人にクルマに乗せられて「彼女」は無事に我が家にやってきました。わざわざ届けてくれるのはサービスなのではなく、環境をチェックするためなのでしょう。

最初の二週間をお試し期間とし、ネコと人間双方が気に入ったら本決定の手続きをするようです。その段階で避妊手術の誓約書や、今まで掛ったワクチン代などを里親側が支払うシステムのようです。

 

ケージから出された仔猫。オドオドとリビングを歩き回り、ソファの下に隠れたまま出てきません。初めての環境に驚いている様子です。トイレやベッドなどを並べた場所に寄り付きもしません。人間には慣れているものの、知らない場所は怖いようです。結局その日の夜は、ベッドではなくソファの上で小さくなって寝ていました。

拾われたときは目も開かないくらいの小ささで、全身がノミやダミで真っ黒だったそうです。4匹いた兄弟たちを里親会のメンバーが手分けして看護しましたが、うち2匹は死亡。何とか育った2匹が今回の会場に来ていたらしいです。

さて、名前を何にしようか。家族で候補を出しながら、両目がクリクリっとして大きい特長から「めめ(目目)」に決定。

 

翌日になり、やっとリビングに慣れてきた「めめ」。ドタバタと走り回り、人間に飛びついてはダッコをねだります。呼べば返事をしながら走ってきてピョンっとダッコ。痛くない程度に人差し指を甘噛みしてジャレまくります。親猫の愛情を知らないだろうし里親会の人たちによって救われた命ですから、人間が大好きで仕方ないといった感じです。

トイレも難なく学習し、エサや水の場所もすぐ覚えました。息子や娘とも全力で遊びます。二日目の夜から家族の布団に潜り込んで一緒に寝るようになりました。

 

あまりの愛らしさにメロメロの子供たち。大事に育てていこうな。

 

新しい家族「めめ」よ。想像を絶する不幸な境遇を乗り越えてきた以上、君の幸せは我が家が引き受けた。

 

 

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