今日はリヤのパッドを交換しようと思います。業者に頼むと、パッドとフルード交換でも結構工賃を取られますから自分でやっちゃいます。
1.リヤブレーキパッドの交換
リヤは1個しかピストンがないため作業がラクと思いきや、フォルツァはパーキングブレーキ連動式のため多少複雑な構造のようです。
キャリパにアクセスするには、まず邪魔なマフラー(サイレンサー)を先に外す必要があります。マフラーを固定している4本のボルトを外し、エキパイを咥え込んでいるジョイント部分のバンドを緩めると結構アッサリ外れました(写真上)。
外したマフラーには、前のオーナーが錆止め目的で耐熱塗装をしているようですが、熱でボロボロ剥がれ始めています。やはり自家塗装は持ちませんね。
その箇所以外は結構キレイで、手持ちで振ってもシャリシャリ音がするようなこともなく、機能的にも十分元気なマフラーでした。
フォルツァのサイレンサーはホントに消音効果が高く、アイドリングも力強いながらも静かです。回転を上げると多少大きく感じますが、年式を考えればこんなもんでしょう。住宅地でも始動に気を遣う必要はありません。
話しを戻しましょう。
顔を出したリヤのブレーキキャリパ。フロントに比べると小じんまりしています。キャリパにはパーキングブレーキのワイヤーが連結されています。どういう仕組みなんでしょうね。
まずパッドピンのキャップ(金属ネジ式)をマイナスドライバーで外し、パッドピン自体を六角レンチで緩めます。本体が固定されている状態で緩めないと固いです。
本体を固定しているボルトを2本外すとキャリパが外れるハズです…が、ローターにかみ付いて外れません(涙)。ローターに押し付けてもクリアランスが広がらないので、グリグリ動かしながら強引に外しました。
やはりキャリパはカスで真っ黒でした(写真)。
パッドを外してみます。フロントほど悲惨ではありませんでしたが、残量は2mmを切っていました。新品のパッドと比較すると、いかに減っているかがわかりますね(写真)。
今回リヤに使用するパッドは通称「赤パッド」と呼ばれるスタンダードな製品です。フォルツァの性格やリヤということを考えると、高級品は要らないと思って選択しました。
前回同様、中性洗剤を混ぜたお湯を用意し、歯ブラシでゴシゴシ洗って汚れを落としていきます。ピストンにも少しだけ錆が出ていたのでスポンジヤスリ等を使って磨きます。パーキングブレーキ連動タイプのためか、このピストンは表面に十字が切ってあります。
ここにラジオペンチを溝に当ててクルリと回し、裏側を表に向けて錆を残らず落とします。
さて、ピストンを押し込みます。
このタイプはグイグイ押し込むのではなく、さっきの要領で時計回しにクルクル回すとネジのように格納されていくそうです。知らなかった…
グリスを塗ったあと新品のパッドを嵌め、磨いたパッドピンにもグリスを塗って差し込みます。
本体を2本のボルトで固定。オーバーホールまではしませんでしたが、概ね奇麗になりました(写真)。馴染みが出るまで、しばらくはブレーキの利きがマイルドになると思います。
さて、パーキングブレーキの調整はどうやるんだろ…
運転席のレバーを操作してみると、交換前と何ら変わりません。てっきり緩くなったワイヤーを調整するもんだと思っていたので、なんか拍子抜けです。
どうやらピストンを回転させながら引っ込めた手順自体が、遊びを作らなくするみたい。キャリパを分解しない限り、調整は不要ということかもしれませんね。
マフラーを取り付け、忘れないうちにレバーをニギニギ…前回同様、制動可能な位置までピストンを飛び出させて完了です。
試し走行で確認です。確かに効きはマイルドになりました。今のところ、前後ともフルード漏れは出ていません。シールは無事のようです。
あとはフルード液だな。
テスト走行のついでに2りんかんへ。ブレーキフルード液を購入して帰宅。
2.フロントキャリパ側のフルード交換
出社までまだ少しだけ時間があったので、前輪側のブレーキフルード液も交換しようかな。
右マスターシリンダのリザーブカップを開けます。フルードの色は濃くなってますので、まずは注射器で吸い取れる分だけ先に吸い取っておき、新しいフルードを注ぎます。
フルードは塗装に対し強い攻撃性があるため、垂らさないようアチコチ布で覆っておくのを忘れずに。万一付着したら、すぐ水で洗えば大丈夫です。
キャリパのコックにホースを取り付けペットボトルに導きます。
さて、ここからはリズムが大切ですね。
右ブレーキレバーをグッと握ってホース内に圧力を掛け、その状態で維持したまま、キャリパのナットを緩めます。すると圧力によって古いフルードがホースに出てきます。出しきったらナットを絞めてレバーを放す…この操作を繰り返します。
何度かやってるとリザーブタンクに注いだ新しいフルードが減ってくるので、ときどき確認して注ぎながら繰り返します。手順を間違えたりフルードが切れたりすると空気が入ってしまいます。となるとエア抜きという根気のいる作業をするハメになるので注意が必要です。とにかくリズミカルに。
やがて古いフルードが抜け切り、透明に近い新しいフルードがホースから出てきますから、これがホース内がすべて新しいフルードに入れ替わった証。
ついでに、左ブレーキに連動する前輪側のホースのほうも、同じ手順で入れ替えました。タッチの変化はあまり感じませんでしたが、性能は格段に上がったと思います。
時間の関係で後輪側のフルード入れ替えは出来ませんでした。これは次の休みにでも行う予定です。
フルード液は吸湿性が高く、水を吸うと性能を発揮できません。1〜2年に一度は全量交換が理想です。手間が掛るし重要保安部品に対するメンテですから、自信がなければ業者に任せたほうが無難です。
部品)
デイトナ赤パッド 3990円
純正ブレーキフルード缶 DOT4 976円