届いたフロントフォークのブーツ。疲れを吹き飛ばすには好きなことに集中するのが一番! 午前中から作業に取り掛かることにしました。
フロントフォーク外し・・出来るのかな、俺に。
そんな不安を払拭するように一気に作業へ入ります。まずは前輪タイヤを外します。車体をジャッキアップ。ちょうどタイヤが浮く寸前の高さに合わせ、アクスルナットを緩めます。シャフトを引き抜くと、前輪はアッサリ取れました。タイヤの回転軸にはスピードメータのユニットがはまっています。構造は極めて単純でした。外しついでに各部をグリスアップ。
次は、いよいよフォークを外します。
ブレーキキャリパなど、フォークに付いているものを先に外します。フォークは上下2点で固定されています。それぞれのボルトを緩めると、左側のフォークはアッサリとスルスル抜け落ちたではありませんか。なんと簡単な構造。
気を良くして右側のフォークも・・
おや? 抜けない・・
引っ張ろうが叩こうがビクともしません。
ゴムハンマーでフォークやブリッジをガンガン叩きまくります。外れない。CRCを吹きながら工具で接合部付近を押し広げようとしますが、やはり外れません。
進退窮まったところで上部からフォークを叩いてみると、数ミリほど下がっているのが確認できます。
固着じゃないってことか!?
数ミリでも動いているのであれば、原因はキツイ以外考えられません。ボルトは外してありますから最大限に緩んでいるハズ。ゴムハンマーでブリッジを下から叩きながらフォークを引き下げると、少しずつ抜け始めています。もうちょっとです。
格闘すること1時間。フォークは何とか外れました(写真)。
外れたフォークを掃除。古いブーツを外してみると、中のインナーパイプは綺麗な状態で、オイルシールもダスドカバーも問題ありません。さて、フォークに新しいブーツを被せていきます。黒いゴム製のブーツは伸縮性に富み、ジェベル200にはジャストフィットでした。
片方だけ交換し、交換前の古いブーツと比較してみます(写真下)。実際は写真で確認できる以上に新旧の差は歴然です。
ブーツの上下は、今回から金属製のタイラップで締めることにします。今までは使い捨てタイラップでしたからね。金属製なら気軽にめくることができます。
交換の終わったフォークを取り付けてみましょう。
まずは簡単に外れた左側から。外したときと同様、スルスルと簡単に収まりました。頭を1ミリほど出た状態で仮留めしておきます。
次に大仕事だった右側。
下側は簡単に通過しますが、トップ側の穴に当たると、やや穴とズレています。強引に穴に合わせ、捩じりながら押し上げていくと少しずつ収まっていきます。フォークを回転させても同じキツさで回ることから、フォーク自体の曲がりではなく、ブリッジ側がズレているか変形しているようです。
なんとか収まり、1ミリほど飛びださせた状態で仮留めします。
2りんかんの仲の良い整備さんのアドバイスに従い、先にアクスルシャフトを貫通させ、その状態で各ボルトを本締めしました。ズレや捻りを防止するためだそうです。
無事固定完了。さて最後に前輪の取り付けです。気持に余裕ができたため、見えるベアリングにグリスを塗りました。シールされてるほうのベアリングは、剥がしてまでグリスアップする必要はないそうです。駄目なら交換が基本とのこと。回転具合からしてベアリングに問題はなさそうです。
フォークとの位置を調整し、アクスルシャフトを差し込み直します。ナットで本締めして全作業が完了しました。所要時間3時間。
ちょっと試乗。伸縮に合わせブーツも伸び縮みしていますが、留め位置が下過ぎたせいか、縮んだときに少し窮屈そうでした。自宅に戻ってブーツの上側を伸ばして再度締め直します。
ほぼ純正当時と同じ長さをカバーすることになった新ブーツカバー。黒くて少し細身になったせいか、フロント廻りがスッキリした印象になりました。
作業後にジェベル全体をきれいに磨き上げて、自分で出来たという自信と満足感に包まれましたが、それ以上に、成功した安堵感のほうが大きかったかな?